ギリシャ・イタリア生活日記 地中海とカフェ Diary ロベルト・ベニーニ、 ダンテの「神曲」
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ロベルト・ベニーニ、 ダンテの「神曲」
2006-06-07 Wed 22:00
晴れ
昨夜はロベルト・ベニーニの舞台へ。ベニーニが舞台にたつのは、10年ぶりのことだという!
今日はダンテの「神曲」から地獄・26章目を、古代ギリシャに関連しているという理由で選び、まず、その詩をまじめに、そしてもちろんベニーニなので、期待を外さず笑わせながら面白く解説。この笑わせるというのは、ダンテを侮辱しているわけではもちろんなく、「神曲」自体が庶民のものであるということで、それが伝わるようにしたいから、という理由もギリシャ語で開幕前に説明があった。最後に、原語のもつリズム・音を聞いて欲しいという理由で、翻訳・解説なしで朗読。

会場は、パトラス旧市街に残る遺跡の古代劇場、ロマイコ・オディオ。パトラスの古代劇場、ロマイコ・オディオ21:30からというので21時ころについたら、もう半分くらいの席が埋まるほど人が集まっていた。新しいヨーロッパ文化首都イベントの詳しいカタログが無料で配布されて、そこに今日の「神曲」の部分のギリシャ語訳コピーもはさまれていた。分厚いカタログのような、6月から10月まで分のパトラス、ヨーロッパ文化首都イベントのプログラム
周辺は物々しく、たくさん警官やパトカーの警備でどうしたのかと思ったら、開幕前に、パトラス市長だけでなく文化省の大臣も登場。ジャーナリストもたくさんいて、フラッシュがたかれる。

夕日が沈みかけた、ロマイコ・オディオの中昨年までは大理石やレンガの上に直接座り込んで、自由に観劇していたロマイコ・オディオに、今回はちゃんとクッションが席番号つきで敷かれている。開幕前の注意の放送も、ギリシャ語、英語、フランス語で流れ、ああ今年はヨーロッパ文化首都なんだったと思い出させる。結局会場は満席になって、混雑で全員が席につくのに30分くらい遅れてしまう。開幕前のステージ、左右にある白いスクリーンが「神曲」のギリシャ語訳を映し出すためのもの

ちょうど夕焼けも消えて暗くなった頃にやっと開幕。ロベルト・ベニーニは、あのいつものにこにこ顔でまず舞台へはねるように登場し、拍手だけ受けてまたステージの後ろへ。そしてまた出てきて、今度は客席に下りて愛嬌をふりまいて、もう観客はすっかり大喜び。
ギリシャは初めてといいながら、ギリシャ語もいろいろ単語を勉強してきていた。初めてギリシャに来て興奮しているんです、もう心臓がドキドキして・・・というのをギリシャ語でも、「カルディア ムー フティパ ディ・ナ・タ!トゥントゥトゥ、トゥントゥトゥ」。それに「シャガポー」(=愛してます)と「フィリア スト ストマ!」(=口に、キス)を連発して観客中大笑い。さらにはイタリア語の「ベニッシモ」をギリシャ語で伝えようとして「カロス(=ギリシャ語でGoodの意味)、カロッシモ!(=ギリシャ語のカロス+イタリア語の-simoをくっつけてしまった!)」なんて新しい造語まで飛び出した。

もう絶えず観客を笑いの渦に巻き込みながら、「神曲」について、当時の事情やダンテについて、そして実際の28章の解説をエネルギッシュに始めた。「神曲」のギリシャ語訳は、ステージ左右に用意された画面に表示される。
ここは地獄の8段階目で、一番底より一つ上の地獄なのだけれど、ギリシャ人はちょっとしかいないんですよ、といいつつ、でもフィレンツェ人はほとんどもう全員この地獄に入ってるんです!といってまた笑いをとる。

また印象的だったのは、詩の中に出てくる蛍について。イタリアも昔は一杯いた蛍が今はものすごく減ってしまったけれど、中世のダンテの時代には、蛍はあたりを埋め尽くすくらい大量にいて、それをたくさんの炎を表現しているんです、という解説をしてくれた部分。そういった細かい解説を、目の前に景色が浮かびそうなくらいよく説明してくれる。

解説はもちろんイタリア語なのだけれど、半分くらいはイタリア語のわかるギリシャ人が来ていたようで、ベニーニが面白いことを言うたびに笑いが響く。私のそばにも、友人に訳してあげている人などがいたけれど、後半になって、やっぱりイタリア語の全然わからないギリシャ人たちは面白くなくなってしまったようで、立ち去っていく人々がいた。ロベルト・ベニーニはとても面白い舞台をしているのに!!
観客がギリシャ人であるというのもすごく意識して、ものすごく頑張っていたので、いくら分からないからとはいえ、去って行ってしまった人にはちょっと腹が立ってしまったけれど。それに関しては、今回のイベントの企画者の責任で、チケット購入時点に説明しておくべきだったと思う。

最初から最後までしゃべりっぱなし! 汗を拭きながら1時間ちょっとの間、最後まで熱をこめて語ってくれた、とても内容の濃く、興味深くて楽しめる舞台だった。トスカーナ方言のリズムでイタリア語を聞くのも懐かしかったし、なんだか知り合いが「神曲」の解説をしてくれているみたいな感じで、とても親しみやすかった。笑いをとることに関しては、ほとんどアドリブだったと思う。拍手を受けるロベルト・ベニーニ


おそらく国営とおぼしきチャンネルも録画していたので、テレビでも放送されるのではないかと期待している。その時はイタリア語に翻訳がついて、去って行ってしまった人もどんなに面白かったかわかるといいなあと思う。 拍手を受け挨拶するロベルト・ベニーニ

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Hello!
akiさん、こんにちは!
それがおととい、ヨーロッパ文化首都関係者に聞いたら、どうもRAIが録画してたみたいなんですよ!というのでRAIでいつかわからないですけれど、このパトラスでのベニーニの舞台が放送されるんだと思うんです。ちょっとチェックしてみてください!

本当にすごく良かったんですよー。イタリア語がわからなかったギリシャ人は残念ですよね。実はその関係者の方が言うには、ベニーニもわからない人が来るだろうと予想していて、この舞台をするのを最初断ったらしいんです。でもどうしてもとお願いしてやることになったみたいなんですが、この劇場を見てとても気に入ったんだそうです。
2006-06-13 Tue 23:54 | URL | chottocafe #-[ 内容変更]
Hello!
素晴らしい所での舞台だったようですね。
途中でベニーニの良さが分からずに帰られたギリシャ人の方は本当に残念!
私も一度見てみたいです!やっぱりベニーニは天才ですよね。
2006-06-13 Tue 06:33 | URL | aki #Zro8.eHg[ 内容変更]
Hello!
271828さん、こんにちは!
オス・メスの見分け方も勉強になりましたが、そんなにオスばっかり多いのはどうしてなんでしょう?とても恋争いが激しそうですが・・・。それにしてもたくさんの蛍を見る機会がたくさんあって、うらやましいです。
こちらは急に天候が崩れて例年より寒い日が数日続いているせいかこのところ見れていません。

去年も同じ場所で会われて、しかも「神曲」がお好きな方だなんて、本当に奇遇ですね!!ブログで写真を拝見させていただくのを楽しみにしています。
2006-06-12 Mon 01:19 | URL | chottocafe #-[ 内容変更]
Hello!
chottocafeさん、こんいちは。

夕べは8時を回っても気温が21℃と高め、それでホタルを見に行きました。一目20頭となかなか見事でした。やはりオスが多かったのですが、頑張ってメスも1頭見つけました。見分け方は簡単でオスは発光器が2節、メスは1節しかありません。体長もオスの1.2倍位あります。

そこで出会ったのは去年も同じ場所で会った写真好きのご夫婦です。このブログのことも話題になり、奥様が『神曲』が大好きとか、縁ですねぇ。地獄編から読み始めるとだんだん怖くなって読み進められない、と仰っていましたが。
今朝、携帯で撮影したホタルの画像を2枚送って頂きました。後で我が家のブログで使わせて頂こうと思っています。
2006-06-11 Sun 10:25 | URL | 271828 #R2zaI9NE[ 内容変更]
Hello!
271828さん、こんにちは!
ダンテの「神曲」って日本語訳も古い日本語だったりして、なんかわかりづらい難しいものというイメージですよね。でもロベルト・ベニーニによると、本来は庶民的に楽しめるもの、ということなんです。ギリシャの古代の英雄なんかも、ダンテの時代のイタリア中世の政治家をあてはめて登場させてたりする、というようなことも確か言っていました。

ところで、イタリアにいたころ印象的だったのが、誰でも(お年寄りは別として)「神曲」の少なくとも最初の部分は暗記していて、いつでも言えるんです!それがもう、勉強苦手だったわというような、高校も行かずに働いていた人でも、なんですから、ダンテの「神曲」はイタリアでは基本中の基本なんですね。
2006-06-09 Fri 22:52 | URL | chottocafe #-[ 内容変更]
Hello!
chottocafeさん、こんいちは。

私の人生には『神曲』もロベルト・ベニーニも関わりがなかったのでコメントは遠慮しようかと思ったのですが、生き生きしたレポートにホタルが登場したので少し書きます。

お恥ずかしい話ですが、改めてWikipediaで『神曲』の項を見ました。キリスト教一色の地獄天国の遍歴と思っていたのが、案内人がウェルギリウスなんでちょっとびっくりです。三途の川の渡し守のカロンのことはルキアノスの著作で知っていました。
この頃から「ギリシャ・ローマはカッコいいーーっ!」ということがわかってしまったのでしょう。ダンテさんは私の好きなガリレオさんの300年前に生まれた人ですね。機会があったら『神曲』にも挑戦してみましょう。

ギリシャ語のλαμπυρ?δαはホタル科の学名Lampyridaeにそのまま伝わっていることを知ってちょっと感動でした。ゲンジやヘイケの属名だけは覚えていました。
2006-06-08 Thu 17:22 | URL | 271828 #nH8X8vd2[ 内容変更]
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