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2006-07-15 Sat 23:59
晴れ 湿気もあってとても暑い
一昨日、パトラス中心部で用事があって歩いていると、ある開いた扉にあったポスターにYAMAMOTOと日本人の名があるのが目にとまった。よく見ると、ヨーロッパ文化首都イベントの一つで展覧会のようで、折角通りかかったので入ってみた。 ラビリンス(迷宮)というタイトルで、真っ白な線で床一面に細かい模様が敷き詰められている。説明を読むまでわからなかったのだけれど、実はこの白いものは塩。ポスターの写真では、日本の和風建築の畳に赤いものを敷いて、その上にこの白い迷路が造られているものもあって、赤地は漆を連想させるようで、白い模様がよく映えている。この白さは柔らかい粉雪を連想させるので、塩だとはわからない。この会場の部屋の周囲は、階段で上がると、木造の通路が周囲を巡っていて、高い所からこの作品の美しい全体像を見渡せる。今回のヨーロッパ文化首都のために修復されたばかりの、この会場の建物は、床にモザイクの模様がところどころ入っている。それを生かして、今回の展示では迷路の一部を空けてモザイクを露出させている。モザイクの上に描かれたように見える白い迷路と調和して、何かアラブ的な細密な装飾を思い起こさせた。 ご本人の山本基さんがいらっしゃって、実は翌日帰国されると言うことで、最終日だった。運が良くお会いできて本当に良かった。本来は展覧会の初期に製作現場を公開していたというのも聞き、最近パトラスの新聞をチェックしてなかったのを後悔した・・・。 制作方法をお伺いすると、口のちいさいボトルに塩を詰め、フリーハンドで塩を正確に落としていくのだそうだ。本当に細かい迷路で、間隔も正確にこれだけのものを仕上げるのは、大変な忍耐力も必要だ。また塩は、湿気のある日本では自然に空気中の湿気で安定するそうだけれど、乾燥したギリシャではスプレーで水も少しかけて固定する必要があるという。 塩を使うというアイデアと、それがこれだけ美しい作品となるということ、さらに作品が永久的に残らず、展覧会が終わるとまた消えてしまうというはかなさが、とても魅力的だ。 そして美しさだけを見るわけにはいかない。山本さんがこの塩を選んだという理由は、塩と日本人にとって深い関係がある、「死」を乗り越える為の表現方法だったということ。妹さんが、たった24歳で脳のガンで亡くなられ、その深い悲しみを含めて全ての感情を表す表現方法が、こういった形での芸術作品となった。 塩の作品の中でもこの「ラビリンス」という作品は、記憶の中にある貴重な瞬間、瞬間に触れることができるもの、を求めて描かれているそうだ。 ★★山本基さんの公式サイト★★ここで拝見したほかの作品も、どれも印象深く、また何か訴えてくるような作品で、興味深いです。とても身近な素材である塩でこれだけ色々な表現ができるということに、驚きます。興味を持った方は是非見てみてください。 |
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Hello!
Hidoさん、こんにちは!
そうですね。身近な人を失うことは経験したものでしかわからない辛さがあって、それがさらにこの作品からジンと感じるものがあった理由の一つです。 Salahiさん、こんにちは! パトラスでは山本さんは帰国されましたが、展示だけは26日まで続きます。(アイウー・アンドレウー通り136番地のマラゴプールーという建物です。)パトラスにくる機会がなくても、きっとその内機会があるかもしれませんね。海外でも日本でも活躍されているので。私も他の作品を実際に見てみたいです。 広島ご出身なのに、金沢に住んでその地を気にいっておられるそうです。いつか金沢に行ければなあと思っているところです。 Hello!
山本さんのサイトを見てきましたが、その作品の美しさにハッとさせられました。
塩を使うということ、そして作品の制作過程、その儚さも含め、まさに日本人の精神世界を表わしている気がします。いつか縁があれば、私も見に行ってみたいです。 Hello!
身内の死というのは辛いものですね、本当に。
塩の持つ意味が痛く胸に響きました。。。(涙)
2006-07-16 Sun 03:06 | URL | Hido #-[ 内容変更]
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