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2006-05-02 Tue 21:27
快晴ではないけれど、ひさしぶりの晴れ!
ギリシャでは「カコ・マティ(=邪悪の目)」というものが、まだ普通に信じられている。イタリアでは「マロッキオ(マル・オッキオと書く。ギリシャ語の単語と同じ意味)」と呼ばれているのだけれど、イタリア(トスカーナ地方)ではもうおばあさん以上の世代くらいまでで、今はほとんど昔の迷信という解釈になってしまっている。 ギリシャでお土産によく売られている、目の模様のキーホルダーみたいなものは、このカコ・マティにやられないためのお守りと聞いているけれど、特に携帯している人というのは、見たことがないので、お土産の単なるアクセサリーになってしまったのかもしれない。その代わり教会でもらえるお守り「フィラクトー」と呼ばれるものがあるそうだ。このカコ・マティは民間伝承のようなものだけれど、教会でも認められている。 クセマティアーゾというのは、ギリシャ語で「カコ・マティを追い払う」という意味の動詞。これを実行できるのは、ちゃんと、復活祭前の聖木曜日か聖金曜日に教わった人のみで、本当は、男性は女性に、女性が男性に、やり方を伝授しなければならないと聞いたけれど、うちのお義母さんやいとこは女性から習ったそうで、日にちも正確に聖木曜日などではなかったらしい。 複数の方法があるらしいけれど、うちの実家や親戚がやっている方法は、イタリアのトスカーナの村で説明したら、ほとんど同じだったと思うと言われた方法。 水を入れたグラスにおまじないをしながらスプーンでオリーブ油をたらす。オリーブ油が水面でぱっと散ってほとんど見えなくなるほど、そのカコ・マティを追い払ってもらいたがっていた人はとてもマティアズメノス(カコ・マティにやられている人)ということ。 もし水面にはっきりオリーブ油が丸く浮き上がったら、やられていないということになる。 カコ・マティは追い払いをする人が受けとめるので、カコ・マティにやられているかどうかは、追い払いのおまじないをしているときにあくびなどが出るのでもわかるという。 お義母さんが知っている他の方法は、食事用の布ナプキンに塩を包んで結び目を作るというもの。でもそれ以上詳しくは知らないという。 もう一つ義兄のお義母さんがやっている方法は、鍵などの鉄の物を使って、カコ・マティにやられている人の頭の後ろで十字を切っておまじないをする。 それから、おまじないの文句はそれぞれ言い伝えで伝わって行っているので、する人によって、文句が異なるという。 このカコ・マティはどうやって悪影響を与えるかというと、日常的によくある例が、赤ちゃんなどに、「まあ、なんてかわいいのかしら!」などと言ってしまう場合。誰でもがカコ・マティを与えるわけじゃないらしいけれど、ほめすぎると「ばちがあたる」というような、その「ほめすぎ」や「嫉妬」がよくないらしい。カコ・マティを持っている人の目から、褒めた赤ちゃん、もしくは誰か褒めた相手の人の目を通じて、何か悪いものがつく、という風に思われている。私の解釈では、日本でいえば、「例えばくしが折れると縁起が悪い、何か悪いことが起こる」というような感覚。褒め言葉が目を通じて、何か悪い方向へその人を持って行ってしまうというような意味。 だからほめるときも、ちょっとほめてからよく、「ナ ミン セ マティアーソ.(=カコ・マティがつかないようにしなきゃ。というような意味)」と言ってそれ以上褒め言葉を続けないで、フトゥッフトゥッフトゥッっとつばを吐く。といっても、今のギリシャでは本当につばを飛ばす人はいなくて、フトゥッと口で音を表現しているのが普通。(昔は本当につばを吐いていたのかどうか気になる所・・・)このつばを吐くという行為が、悪いものを追い払うおまじないになっている。 私にお義母さんが、赤ちゃんをほめちゃったりしたときに、「フティスト!(=フトゥッとつばを吐いて!)」と言ったりすることがあるけれど、私はまだこの「フトゥッ」ができない。やっぱりギリシャ以外の国ではつばを吐くっていうのは、全く逆の軽蔑の行為だから、慣れるのはむずかしい。 映画「ビッグ ファット グリーク ウェディング」でもちょっと誇張して笑いのシーンになっていたのが、この「フトゥッ」。映画では本当につばを吐いている感じで、何が起こっているのかわからない、新郎とその家族が仰天していた。 いつカコ・マティが自分についていると判断するかというと、大人では、頭がなんか重くなる、頭痛、なんとなく体調が悪くなる、あくびが止まらないなどの兆候。外出中でも、このカコ・マティを追い払える家族の誰かに電話して、追い払いのおまじないをしてもらうようお願いする。赤ちゃんの場合、やけにぐずったりする時。 赤ちゃんには、カコ・マティを寄せ付けないおまじないで、にんにくを使うものがあるとお義母さんから聞いた。今はやる人がほとんどいないらしいけれど、お義母さんのお母さんの世代までがやっていた方法。にんにくの一粒を布で巻いて、安全ピンなどで赤ちゃんのおしりの辺りに留める。にんにくが赤ちゃんの目からパワーを発揮して、誰が目からカコ・マティを送ってきても、影響を受けないんだとか。にんにくで追い払うというので、なんかドラキュラを思い出してしまった! |
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Hello!
turkuvazさん、あの青い目のお守りってトルコにもあるんですかー!?てっきりギリシャのものと思い込んでいました。
それにしても、イタリアでもギリシャでもトルコでも、同じこの邪悪の目の概念があるなんて起源は一体どこなんでしょうか?? ところでトルコでも、この追い払いのおまじないのようなものもあるんですか?おまじないといえば、あのギリシャでやっていたトルコのドラマ(カッパドキア近くが舞台の)で一人の女の子が不思議な力を持っていて魔術のようなもので呪いをかけたりしてましたねー。あれはちょっと怖かったです。 Hello!
Mic'oさん、早速コメントありがとうございます!
同じ概念があるということですよね!でも知らないで「醜いわねー」なんて言われるとショックを受けますね。 つばを吐くのも、ちょっとシチュエーションが違いますが、意味的には似ているような。 そんなにいろいろ共通点があるんですね。やっぱり地続きだから、長い歴史のなかで文化の相互影響があるんでしょうか。おもしろいですね。これからもいろいろ教えてください。 その、良いことがあったときに木の机をたたく、というの、かわいいジェスチャーで気に入っちゃいました。 Hello!
トルコでは、この邪視、嫉妬の眼差しを「ナザル」というんですが、まだまだトルコでは息づいている概念です。現象といっていいのか。
いや、トルコ人は確かに驚くほど嫉妬深く、執念深いところがあって、人の容姿、持ち物、仕事、収入、社会的ポジションなどに、簡単に嫉妬してしまうんですよね。そして、眼力がとても強い。 私自身、そうかなあ〜と思うほど不運が続いたりしましたので、今はナザル・ボンジュウ(トルコの青い目のお守り)のブレスレット2本と携帯ストラップを使ってます。 効き目のほどは、分からないのですが・・・。 Hello!
ボスニア在住のMic'oです。
かわいい赤ちゃんを見ても「かわいい」と言わないようにする、という習慣はこちらにもあります。逆に「この子は醜いねー」などと言ったりしますよ。以前ボスニアで育児をしていた方は「若いママは子どもが醜いと呼ばれて怒ってた」って話してましたが、割りと若い子でもこの習慣を引き継いでいるようです。 ブログ内の記述でも触れられてたように映画の「ビッグ ファット〜」では確か教会式の時にやってましたよね。ボスニアでは唾を吐くのは縁起でもない事をいった時に「プッ、プッ、プッ」とやるようです。こちらで誉めたりよい事があった時には木のテーブルなどを3回叩いたりしますよ。 Hello!
そうなんですね!じゃあまだ青い目玉をお守りとして使っているってことですね。私のまわりには持っている人がいなくて。
お子さんがいると、フトゥッの機会が多そうですね(笑)。 Hello!
色んなやりかたがあるんですねえ!うちの義父母や義姉は、娘が生まれた時、あの青い目玉のブローチをプレゼントしてくれましたよ。あと、散歩などに外に行くとき、人の目にふれるので、カコ・マティをやっぱり気にしています。フトゥ・・は難しいですよね。物理的にも心理的にも!
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