ギリシャ・イタリア生活日記 地中海とカフェ物語Diary パトラスに関する話
パトラス人のイメージ
2007-06-20 Wed 06:26
今まで、パトラス大学に他の地域から来た学生や、パトラスに住む外国人から聞いた限り、あまりパトラス人のことをよく言う人はいない。私のイメージも一般のギリシャ人から比べて、閉鎖的な感じ。

実際は、生粋のパトラス人というのはとても少なくて、うちの家族も含めて、出身は別の土地、特にペロポンネソス半島の西側のオリンピア方面の町、海をはさんで反対側(リオ・アッディリオの橋の向こう側)の町、ケファロニア島、ザキントス島などの近くの島出身の人々がほとんどなのだけれど。
知り合いにはもちろん少数ながら、生粋のパトラス人(おじいちゃん、おばあちゃんの世代もパトラス出身という方々)がいて、彼らは自分たちのことを誇りに思っている。元々ギリシャには多いから区別はつきにくいけれど、何とかプールーという名字(語尾がプールーで終わる名前)はパトラス人の典型的な名前。

パトラスは数年前まではギリシャの産業都市で、イタリアのタイヤメーカーや、パスタ(バリッラ)などを始め、たくさんの工場があって栄えていた。それが物価の急上昇とともに、工場はどんどんバルカン半島の安い国々へお引越し。閉鎖となって、失業者が一気に増えた。
今パトラスといえば、小さい家族中心の会社や商人の町となっている。
そして、表面的なことにこだわる(パトラス出身の友人いわく・・・)ので、ヘアスタイルや服装にはお金がなくても浪費するとか、失業率がギリシャ国内中でも特に高いといわれているにも関わらず、真新しく高い車がたくさん走っているなあといった所。

今日、テレビのメガチャンネルで、もう2年くらい続いているコメディ・ドラマの「7人の死ぬほどすごいお姑さん(ほぼ直訳ですが・・・)」で、主役が、パトラス出身のお姑ということだった。その娘が結婚したいのだけれど、ボーイフレンドのお母さんがパトラス人のことをよく思っていないので、結婚にも反対している、という筋書き。どうもドラマから、ギリシャの一般論として、パトラス人はよくないイメージってことらしいとわかった。

つい昨日会った、うちのだんなさんのいとこも、パトラス人は表面的だけれど、今定住しているヤネナ(ヨアンニナ)の人々は、なかなか心を開かない反面、一度開くと心から暖かく接してくれると褒めていた。
またやっぱりうちのだんなさんの知り合いの奥さんに、クレタ島のハニア出身の女の子がいるのだけれど、初めて会ったときから、まるでずっと友達だったかのようにあったかい人柄で、パトラスでは会ったことのないオープンな性格にびっくりしてしまったこともある。
先日ベビーカーを買ったお店の店主の奥さんはテッサロニキ出身で、パトラスにきて3年目。私とほとんど変わらない年月をすごして、パトラスは嫌でね〜とテッサロニキに帰りたそうにしていたけれど、テッサロニキといえば、ギリシャで誰もがすごくいい町、すごくいい人々と褒めるのばかり聞くようなところ。やっぱりなあと思ってしまう。

そんな感じで、ギリシャも地域性があるのがおもしろいなあと興味深いのだけれど、よりによって、ギリシャで一番悪評高い町に住む羽目になってしまったのかしらと、笑ってしまう。
悪口に反論する材料は特にないのだけれど、あえて言えば、私の知り合いのパトラス人はいい人たちである。

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パトラス港の活気
2006-08-07 Mon 21:34
晴れ

すごく暑い日が続いていたけれど、そろそろ気温が下がってくるという。実際吹く風だけはとても涼しい。
パトラス港では連日満員の船が到着。ドイツ人やイタリア人の若い子たちのグループが今日は大量に到着していた。もう観光バスが10台以上は並んでいて、さらに輸送トラックも大量に待機しているので、港が埋まっている感じ。今日のパトラス港

仕事のせいで、折角いとこがラッコペトラというペロポンネソス半島左上の、きれいなビーチへ行こうと誘ってくれたけど、行けない。ギリシャにいるのにこんなに海にいけないなんて。

イタリアのように一斉に夏は閉めてしまう会社ってギリシャにはまずないので、うちの会社も例外なく休みなし。どうもまとめて休みを取ることは年を通じて無理そうなので、ちょっとそれが残念。

今日は朝から早起きして(昨日から下準備して)、うちのだんなさんと食べる為にムサカを作った。美味しいかどうかは食べてからのお楽しみ♪ちょっと自己流、手作りムサカ

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パトラスのSALE事情
2006-07-21 Fri 23:07
晴れ
今週から始まったセールで、パトラスはどのお店も「50%引きまで!」などというセールの宣伝文句で一杯だ。(この「まで」に注意!)買物する人も平日でもたくさんいて、明日の土曜なんて大混雑するはず。
とはいえ、良いものや欲しいサイズのものは最初の二日間くらいでなくなってしまう。セールはもう大分まえからニュースで告知されて、同じ日に一斉に始まるので、初日に行くのが肝心なのだ。
ちょっと忙しくて出遅れた私は、ほとんどどこに行ってもサイズの合うものがなくて、たいした物はもう何もないなあと眺めるばかりなので、先日もちょっとベルトとか小物を買った程度。

いつもものすごい混み具合なのは、日本にも進出しているスペインのZARA。4階建てで子供服、紳士服もある。これと向かいにイギリスのマークス&スペンサーがやっぱり3階まであって、この二つはパトラス一番の中心地に並んでいるのだ。ザラなんて、毎回、セールが始まって一週間くらい経つと、セール商品が全て売切れてしまって、秋物のニューコレクションだけになってしまう勢い。マークス&スペンサーはちょっとだけだけれどインテリアグッズなどもあり、タオルも安いけれどいいものだし、服以外にもちょこちょこ買物している。他スペイン系のお店はとにかく人気で、その中心にはMANGO, BERSHKA(若者むけ)も出店している。パトラスは小さいので、アテネより品数が少なく、すぐ商品がなくなってしまうのだけが難点。

そしてその他、大量にファッションの店がパトラスにはある。ギリシャの店は高い店なら質ももちろん良いのだけれど、普通のレベルのお店は質(生地や縫製)がすごく悪く、その割に高いので、なぜスペイン系の店があんなに人気なのかわかってしまう。セールでもスペイン系の店は本当に半額以下ですごく安くなるのに、そういう質の悪いギリシャのお店は、しぶとく値段をあまり下げない。セールももう終わるという寸前になって、急に下げたりするけれど。

ギリシャ人は流行に遅れないよう、服を買いまくるけれど、そうすると今年のものは来年着れなかったりするので、使い捨て感覚のように見える。だから質が悪いけれど、とにかく流行の型のものが大量に売られているのかな、なんて考えてしまう。イタリアでは生地の質がよく、捨てるなんてもったいないようなものが安くて、しかもそれを流行に合わせて直したりして着るという、服を大切にする感覚があったので、ずいぶんギャップがある。

とはいえ、普段からイタリアより倍から3倍くらいは衣服・靴が高いギリシャでは、セールに買い溜めするのが一番賢いお買物。というので、みんなはりきってショッピングに出かける。
セールの時期に時々ニュースになるのが、何割引と書いておいて、実はその前の正規の値段と変わっていない、などいう詐欺。今は消費者センターのような電話番号もニュースで流れるようになったし、チェックも厳しくなっているのか、昨シーズン(冬のセール)ではある大きなチェーンの化粧品の店が、そういう値段のごまかしで訴えられた。というわけで、ニュースでは、セールに行く前から、買いたいものの値段をチェックしておきましょう!ということを消費者に呼びかけている。

さて服を買えなかった私は、引越しした時期でもあるし、ちょっとグラスを衝動買いしてしまった。このグラス、たっぷり大きいサイズなのが気にいって衝動買い。マークス&スペンサーにあったもので、すごく大振り(手で掴むのがやっとというくらい大きめ)のグラス(Made in Turkey)が一つ1ユーロ、マルティーニグラス (Made in Italy) が一つ3ユーロ。どちらもしっかりした作りで、しかも形が気に入ってしまったので大満足。この大振りのグラスはウイスキーとかだけじゃなく、大きいので先日レシピを書いたカイピリーニャ(6月29日付けの記事「暑〜い夏のためのカクテル」)に良さそう!と思って買ったものだから、早速ためしに作ってみた。作ってみました、カイピリーニャ!
でもすぐ酔ってしまう私は、お酒はほんの少し垂らしただけ。今日は暑いのでライムのしゃきっとした味が、さわやかで美味しかった。 

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山本基さん「ラビリンス」の縁で・・・
2006-07-16 Sun 00:18
実は「ラビリンス」の会場には、あと3人日本人が・・・。

金沢美術工芸大学大学院から今回の海外との交流イベントを実施しているスタッフのNさん、もう1人はパトラスに長年住んでいらっしゃる日本女性で、そうこうするうちに、もう1人、一番長くパトラスに住んでいらっしゃる方まで登場した!

こうやって、偶然が偶然を呼んで、パトラス滞在最終日だった山本さんご本人と金沢美術工芸大学のNさん、さらにパトラス在住大先輩の方々と一気にお知り合いになったのだ。実はうちのだんなさんに頼まれてあるお店に行く為に、あそこを通っただけだったから、そうでもなければ、きっとこういう縁はなかったんだなあと思うと、とても不思議な気分。

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ヨーロッパ文化首都イベント:山本基さん「ラビリンス」
2006-07-15 Sat 23:59
晴れ 湿気もあってとても暑い
一昨日、パトラス中心部で用事があって歩いていると、ある開いた扉にあったポスターにYAMAMOTOと日本人の名があるのが目にとまった。よく見ると、ヨーロッパ文化首都イベントの一つで展覧会のようで、折角通りかかったので入ってみた。

ラビリンス(迷宮)というタイトルで、真っ白な線で床一面に細かい模様が敷き詰められている。説明を読むまでわからなかったのだけれど、実はこの白いものは塩。ポスターの写真では、日本の和風建築の畳に赤いものを敷いて、その上にこの白い迷路が造られているものもあって、赤地は漆を連想させるようで、白い模様がよく映えている。この白さは柔らかい粉雪を連想させるので、塩だとはわからない。この会場の部屋の周囲は、階段で上がると、木造の通路が周囲を巡っていて、高い所からこの作品の美しい全体像を見渡せる。今回のヨーロッパ文化首都のために修復されたばかりの、この会場の建物は、床にモザイクの模様がところどころ入っている。それを生かして、今回の展示では迷路の一部を空けてモザイクを露出させている。モザイクの上に描かれたように見える白い迷路と調和して、何かアラブ的な細密な装飾を思い起こさせた。

ご本人の山本基さんがいらっしゃって、実は翌日帰国されると言うことで、最終日だった。運が良くお会いできて本当に良かった。本来は展覧会の初期に製作現場を公開していたというのも聞き、最近パトラスの新聞をチェックしてなかったのを後悔した・・・。 
制作方法をお伺いすると、口のちいさいボトルに塩を詰め、フリーハンドで塩を正確に落としていくのだそうだ。本当に細かい迷路で、間隔も正確にこれだけのものを仕上げるのは、大変な忍耐力も必要だ。また塩は、湿気のある日本では自然に空気中の湿気で安定するそうだけれど、乾燥したギリシャではスプレーで水も少しかけて固定する必要があるという。

塩を使うというアイデアと、それがこれだけ美しい作品となるということ、さらに作品が永久的に残らず、展覧会が終わるとまた消えてしまうというはかなさが、とても魅力的だ。

そして美しさだけを見るわけにはいかない。山本さんがこの塩を選んだという理由は、塩と日本人にとって深い関係がある、「死」を乗り越える為の表現方法だったということ。妹さんが、たった24歳で脳のガンで亡くなられ、その深い悲しみを含めて全ての感情を表す表現方法が、こういった形での芸術作品となった。
塩の作品の中でもこの「ラビリンス」という作品は、記憶の中にある貴重な瞬間、瞬間に触れることができるもの、を求めて描かれているそうだ。


★★山本基さんの公式サイト★★ここで拝見したほかの作品も、どれも印象深く、また何か訴えてくるような作品で、興味深いです。とても身近な素材である塩でこれだけ色々な表現ができるということに、驚きます。興味を持った方は是非見てみてください。

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橋を渡ってアッディリオのビーチへ
2006-07-04 Tue 23:55
曇り
昨日は朝また晴れて暑かったので、これはビーチに行くのに丁度良い天気だなあと喜んでいた。ところが、お昼にアッディリオまで行こうということになって、リオ・アッディリオの橋をいざ渡ろうという頃、だんだん夕立っぽい黒雲が出始め、橋を渡り終えたときには雨までぱらつき始めた。

この橋、オリンピックのときにやっと完成した長期ブロジェクトだったのだけれど、この建築はなぜ難しかったかというと、頻繁に起こる地震、さらに強風と波に耐えられるという特別な条件が必要だったこと。

実際昨日はバイクで通過したら、あまりにもすごい強風で吹き飛ばされそうで怖かった。とはいえ車だと10ユーロちょっとしてしまうのだけれど、バイクは1ユーロ70セント(さらに自転車、徒歩は無料)なので、お得はお得、それにやっぱりバイクで下から橋の柱やケーブルを見ると迫力満点で、景色は良い。それに金曜から日曜の夜は青い光りでライトアップされてとてもきれい。

バイクだったので濡れたけれど、水着をきているのだから余り気にせず、無事ビーチでうちのだんなさんの友人たちとも合流して、海沿いのカフェで食事をした。残念ながら曇りの、アッディリオのビーチ
その友人の1人に聞いて知ったのだけれど、橋ができてから、以前からあるフェリーボート(通称パンドーフレス(=ギリシャ語でスリッパの意味)、形がスリッパに似ているので。)は車のない徒歩の乗客は、無料になったんだそうだ!海を渡るのに、パトラス市内のバスより安く、つまり無料で向こう側と行き来できるとは知らなかった。本数もとても多いので、リオまで車かバスで行けば、この船でアッディリオのビーチへ来るのもいいなあと思った。

天気が悪化したおかげで、本来ならにぎわっているはずのビーチも閑散としていて、じっくり泳いだりおしゃべりしたりするには良かった。結局太陽も顔を見せなかったので、日焼け止めクリームも必要なかったし(ポジティブに考えると・・・)。

リオの側のビーチはナイトクラブやカフェが立ち並んでいるし、夏はとても混雑しているのだけれど、アッディリオは海に向かって別荘が並ぶ静かな村といった雰囲気。砂浜は小石をしきつめてあるけれど、海の中は柔らかい砂で、海草などもまったくなくてとても澄んでいる。遠浅で子連れにも良さそうだった。

この橋と並んで、アテネ・オリンピックまでの大ブロジェクトだった、カキャ・スカラのトンネルというのも、つい数日前にやっと完成した!これはアテネとコリントスを結ぶ高速道路の間で、私が初めてギリシャに来た7年前は、まったくトンネルがなく、がけっぷちのような山の岩肌(真下は海!)を通るカーブだらけの細い道路を、パトラス行きのバスに乗って何回も通過した覚えがある。海を眺めて絶景ながら、カーブの度にハラハラした。

ここは交通量がとても多く、当時は危険な上にものすごく時間がかかった地点。
オリンピックに間に合ったいくつかのトンネルの中で、工事が難しいといわれていた、このカキャ・スカラが残り、結局オリンピックから2年遅れて完成したことになる。ヨーロッパの最新技術を駆使していて、安全性の高いトンネル。平日でも平均して3万台くらい、土日は4万5千台から5万台の交通量があるというから、これで渋滞もなくなって、パトラスからアテネに行くのも大分早くなったのではないかと期待している。

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パトラス港で散歩
2006-07-02 Sun 05:07
晴れ ちょっとすっきりしない空。明日から嵐がきたりして天気が崩れるという。
個人的には、この茶色のタイプが特に格好よかったなあと思う。今日散歩で港へ行くと、ちょうどギリシャを巡ってイタリアへ戻る、あるイタリア人のグループを見かけた。前日パトラスに到着したとき、うちのだんなさんが見かけて言っていた、古いベンツのコレクターのグループだ。時々こういう人たちがドライブでギリシャへやってくる。続々と到着する、ベンツ車。オープンカーが多い。船を待つらしくまるで展示会のように列を作って、色とりどり、いろいろなデザインの古くて粋なベンツ車が並べられた。なかなか見られない光景だと思う!!まるでベンツ展示会のようになった、港内の駐車場


せっかく海辺には来たけれど、今日は空も、パトラスの海の向こう側の山々も霞んでいた。今日は特に多くて、ざっと見ても20隻以上出ていたヨット外は35度は軽く超えていそうな暑さだけれど、パトラス港にオリンピックの時完成した、チケット売り場、免税店、カフェなどの入っている建物は、トイレもきれいだし、クーラーが、がんがん効いているので、お茶するにはとてもいい場所。

天気予報どおり、本当に明日から気温が下がってくれるといいのだけれど・・・。暑すぎて、引越し先の掃除もなかなか進まない。日本から送ってもらったウーロン茶は毎日1リットル、さらにスイカやメロンを冷やしておいて、時々家に戻ってはシャワーを浴び、冷たい飲み物を飲んで、また引越し先へ。冷蔵庫がまだないから、この暑さではちょっときつい。 

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劇場に生まれ変わった、パトラスのプトホコミオ
2006-06-17 Sat 23:50
晴れ
昨夜も日本人のダンスがあるからと招待していただき、今回パトラスがヨーロッパ文化首都イベントのために修復したプトホコミオ(=貧しい人々に食べ物を分けたりするセンター。もう使われなくなって長かったこの建物が今回改装された。)へ初めて行ってきた。修復されたパトラスのプトホコミオこの建物は、パトラスに残る、ネオクラシック建築の一つであり、パトラスが発展していった1870年に他の重要な建築物とともに建てられた。パトラスの中心のアイウー・ヨルギウー広場に面する、ミラノのスカラ座を模した「アポロン」という劇場を代表として、パトラスには重要なネオクラシック建築の一群が残っている。
今回のヨーロッパ文化首都イベントの機会によって、このプトホコミオはいろいろな文化イベントを開催できるよう内部が改装され、楽屋も設けられたそうだ。プトホコミオ入り口外部は他のイベント会場と同じく、カラフルな照明で夜も照らし出されている。内部は大きなステージとそのステージにとても近い場所に設けられた客席で、素敵な雰囲気に仕上がっている。私がいただいたチケットは最前列の席で、ステージとの一体感が強くてとても良かった。

昨夜の舞台は、田中泯(Min Tanaka公式Webサイト)という方のダンス。ダンスというより舞踊というニュアンスで、とてもオリジナルなもの。大変興味深かったけれど理解が難しかった。
農場をもっていて農業も営みながら舞踏団を抱えているという、世界的に有名でダンサーというよりパフォーマーという風に表現されている。今回はギリシャでオーディションも行われ、ギリシャから日本の彼の農場へ研修に招待されるそうだ。

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ロベルト・ベニーニ、 ダンテの「神曲」
2006-06-07 Wed 22:00
晴れ
昨夜はロベルト・ベニーニの舞台へ。ベニーニが舞台にたつのは、10年ぶりのことだという!
今日はダンテの「神曲」から地獄・26章目を、古代ギリシャに関連しているという理由で選び、まず、その詩をまじめに、そしてもちろんベニーニなので、期待を外さず笑わせながら面白く解説。この笑わせるというのは、ダンテを侮辱しているわけではもちろんなく、「神曲」自体が庶民のものであるということで、それが伝わるようにしたいから、という理由もギリシャ語で開幕前に説明があった。最後に、原語のもつリズム・音を聞いて欲しいという理由で、翻訳・解説なしで朗読。

会場は、パトラス旧市街に残る遺跡の古代劇場、ロマイコ・オディオ。パトラスの古代劇場、ロマイコ・オディオ21:30からというので21時ころについたら、もう半分くらいの席が埋まるほど人が集まっていた。新しいヨーロッパ文化首都イベントの詳しいカタログが無料で配布されて、そこに今日の「神曲」の部分のギリシャ語訳コピーもはさまれていた。分厚いカタログのような、6月から10月まで分のパトラス、ヨーロッパ文化首都イベントのプログラム
周辺は物々しく、たくさん警官やパトカーの警備でどうしたのかと思ったら、開幕前に、パトラス市長だけでなく文化省の大臣も登場。ジャーナリストもたくさんいて、フラッシュがたかれる。

夕日が沈みかけた、ロマイコ・オディオの中昨年までは大理石やレンガの上に直接座り込んで、自由に観劇していたロマイコ・オディオに、今回はちゃんとクッションが席番号つきで敷かれている。開幕前の注意の放送も、ギリシャ語、英語、フランス語で流れ、ああ今年はヨーロッパ文化首都なんだったと思い出させる。結局会場は満席になって、混雑で全員が席につくのに30分くらい遅れてしまう。開幕前のステージ、左右にある白いスクリーンが「神曲」のギリシャ語訳を映し出すためのもの

ちょうど夕焼けも消えて暗くなった頃にやっと開幕。ロベルト・ベニーニは、あのいつものにこにこ顔でまず舞台へはねるように登場し、拍手だけ受けてまたステージの後ろへ。そしてまた出てきて、今度は客席に下りて愛嬌をふりまいて、もう観客はすっかり大喜び。
ギリシャは初めてといいながら、ギリシャ語もいろいろ単語を勉強してきていた。初めてギリシャに来て興奮しているんです、もう心臓がドキドキして・・・というのをギリシャ語でも、「カルディア ムー フティパ ディ・ナ・タ!トゥントゥトゥ、トゥントゥトゥ」。それに「シャガポー」(=愛してます)と「フィリア スト ストマ!」(=口に、キス)を連発して観客中大笑い。さらにはイタリア語の「ベニッシモ」をギリシャ語で伝えようとして「カロス(=ギリシャ語でGoodの意味)、カロッシモ!(=ギリシャ語のカロス+イタリア語の−simoをくっつけてしまった!)」なんて新しい造語まで飛び出した。

もう絶えず観客を笑いの渦に巻き込みながら、「神曲」について、当時の事情やダンテについて、そして実際の28章の解説をエネルギッシュに始めた。「神曲」のギリシャ語訳は、ステージ左右に用意された画面に表示される。
ここは地獄の8段階目で、一番底より一つ上の地獄なのだけれど、ギリシャ人はちょっとしかいないんですよ、といいつつ、でもフィレンツェ人はほとんどもう全員この地獄に入ってるんです!といってまた笑いをとる。

また印象的だったのは、詩の中に出てくる蛍について。イタリアも昔は一杯いた蛍が今はものすごく減ってしまったけれど、中世のダンテの時代には、蛍はあたりを埋め尽くすくらい大量にいて、それをたくさんの炎を表現しているんです、という解説をしてくれた部分。そういった細かい解説を、目の前に景色が浮かびそうなくらいよく説明してくれる。

解説はもちろんイタリア語なのだけれど、半分くらいはイタリア語のわかるギリシャ人が来ていたようで、ベニーニが面白いことを言うたびに笑いが響く。私のそばにも、友人に訳してあげている人などがいたけれど、後半になって、やっぱりイタリア語の全然わからないギリシャ人たちは面白くなくなってしまったようで、立ち去っていく人々がいた。ロベルト・ベニーニはとても面白い舞台をしているのに!!
観客がギリシャ人であるというのもすごく意識して、ものすごく頑張っていたので、いくら分からないからとはいえ、去って行ってしまった人にはちょっと腹が立ってしまったけれど。それに関しては、今回のイベントの企画者の責任で、チケット購入時点に説明しておくべきだったと思う。

最初から最後までしゃべりっぱなし! 汗を拭きながら1時間ちょっとの間、最後まで熱をこめて語ってくれた、とても内容の濃く、興味深くて楽しめる舞台だった。トスカーナ方言のリズムでイタリア語を聞くのも懐かしかったし、なんだか知り合いが「神曲」の解説をしてくれているみたいな感じで、とても親しみやすかった。笑いをとることに関しては、ほとんどアドリブだったと思う。拍手を受けるロベルト・ベニーニ


おそらく国営とおぼしきチャンネルも録画していたので、テレビでも放送されるのではないかと期待している。その時はイタリア語に翻訳がついて、去って行ってしまった人もどんなに面白かったかわかるといいなあと思う。 拍手を受け挨拶するロベルト・ベニーニ

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またもやパトラスの海辺にて
2006-06-06 Tue 22:49
晴れ
ファグリ(=鯛の一種)という魚を昨夜初めて食べた。焼いただけで、シンプルに味わったけれど、全然脂っこくなくて、でもしっとりして味も濃厚で、とてもおいしい。ギリシャ産で大きなファグリが獲れることはなかなかないそうなので、モロッコかどこか近辺からの輸入だろうという結論だったのだけれど、人気もあって高めのお魚だそうだ。3人でつまむのに大きめのファグリだったのだけれど、それで40ユーロ(これは普通もっとするそうなので、良心的な値段だったそうです。)だった。

昨夜食べたお店も名前のないお店。パトラスにはこういう名前のない店が何軒かある。先日夜に食べた海辺の店は、昨日教えてもらったところでは漁師さんのクラブ(なんだか日本語では変だけれど、英語でいうフィッシャーマンズ・クラブという感じ。)がやっている店。そして今日食べたやっぱり海沿いの店は、ヨットクラブが経営しているそうだ。やっぱり海に面していて、昨夜は肌寒かったのでガラス張りの内側で食べたけれど、海を目の前にした外にも席がたくさんある。新鮮なお魚を並べてあって、うちのだんなさんがこのファグリを選んだ。魚をよく知らないと見極めが難しい。

その後は、その店のとなりで、パトラスのマリーナ(ヨットハーバー)からすぐそばのビーチで夏だけオープンするカフェ・バーへ。普段はDJもいるらしいけど昨日は月曜だし音楽はなし。でも人で一杯だった。砂浜の上にろうそくの灯るカフェテーブルがたくさん並んでいて、海が目の前に開けている。夜空にちりばめるたくさんの星や、だんだん赤くなって、海の水平線に沈んでいく月を眺めつつ、とても心地よい一時を過ごした。


今晩はロベルト・ベニーニの舞台を見にいくので、いまからいそいそ。昨夜からパトラスに滞在していて、テレビのインタビューでも人々を笑わせていた。

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パトラスで今日・・・
2006-06-02 Fri 07:27
晴れのち曇り
カロ ミナ!(ギリシャで毎月1日に言われる挨拶で、「よい一ヶ月を!」という意味。)

デモ行進する学生たち1
今日市内へ銀行などの用事ででかけたら、ちょうど学生たちがカタリプシ(★昨日の日記も参照してください。)の関係でデモ行進をしている所を見かけた。デモ行進する学生たち2 


その後、私は広場にあるパトラス文化首都2006のチケット売り場へ。パトラス文化首都2006チケットブース目当ては、例のロベルト・ベニーニのチケット。もしかして売り切れていたら・・・とどきどきしながら行って見ると、良かったー!まだチケットがある!手に入れたロベルト・ベニーニ、ダンテの「神曲」のチケット!劇がギリシャ語ではないという問題があって、先日、知り合いのギリシャ人なんかも、興味はあるけど聞いてもわからないじゃないか、などと言っていた。そのおかげで、意外にまだ席はあるのかもしれない。

例年の古代劇場での観劇は、いつも自由席で、当日早いもの勝ちなのだけれど、これはさすがに指定席で売られていた。ということは、ちゃんと番号などの書いてあるものを取り付けたってこと?今年まだ行っていないので、詳細は6月6日のお楽しみ!

ついでに、プログラムに書かれていない、6月21日のハーバーシンフォニー(★そのほかも含めてパトラスのヨーロッパ文化首都2006については、5月22日付けの日記を参照してください。)の時間を聞いてみると、夜19時から2時間も予定されているそうだ。船の汽笛で2時間って一体どんなにたくさん聞かせてもらえるのか、ちょっと不思議だ。

今日は、ちょっとした修理で来てもらう予定だった、水道工事屋さんにも、クローゼットの見積もりにきてくれるはずだった、大工さんにも裏切られた。うちのだんなさんが電話すると、いろんな言い訳の嵐。でも今日はロベルト・ベニーニのチケットが手に入ってうきうきしていたので、余り腹が立たなかった。 
パトラス文化首都2006のシンボルと、港に停泊中の船

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パトラスで今年初の蛍!
2006-06-01 Thu 06:52
晴れ
うちのだんなさんのいとこの大学卒業式が延期になってしまった!
ギリシャの大学ではよく起こる、カタリプシというもので、来週の火曜日まで続くらしい。職員か学生が何か(給料の値上げ、労働条件の改善などなど)を要求するときに、大学を閉めてしまって授業も全部キャンセルになってしまうのがカタリプシ。パトラスのニュースでは今日卒業式の予定であった、TEIのある学部で、遠方からやってきた親などと大学職員がもめている風景を映していた。カタリプシのせいで事務が機能しなくなってしまって急に式が取りやめになったという。
いとこには昨日電話が大学からかかってきていて、来週電話で卒業式の日程の連絡がくるということになっている。

私が語学コースに行っていたときも、上級は毎日授業がなかったので、情報不足で知らずに大学へ行ってしまったことがある。ドアは開いていたので入ると、人気のない建物の廊下に机を構えて座っている人たちが数人いた。「今日はカタリプシなのよ、知らなかった?」と言って、その時は学生がカタリプシを起こしていて、その理由を書き出してある紙をくれた。そのときは今もまだもめている、私立大学の認可反対を訴える内容だったと思う。

同じパトラスのニュースでは、最近始まった、新しいイドロプラーノ(海上から飛び立つ飛行機)についても紹介していた。高いのであまり利用する人がいないという噂を聞いていたけれど、やっぱり高くてパトラスとケルキラ島の間が片道80ユーロ。でも船だと6時間くらいかかる所が、このイドロプラーノではたったの50分!
急ぐ人にはもちろん便利。スケジュールやルートは様子を見て変わっていくらしい。他のイオニア諸島の島々ともつながる予定だ。

今夜、引越し先の家の前の川沿いで、今年初のランブリッツァ(=蛍)を見た!
ギリシャには結構蛍がたくさんいる。ケルキラ島でたくさん見た昨年は4月の末で早い時期だった。蛍といえば忘れられないのは、イタリアで住んでいたトスカーナの村の後ろに広がる山の中。その日、高台にある村にも関わらず珍しくむわっと暑かったので、友人たちと涼みに山へ車で登った。ハンティング用の小屋の前で停まって、車のライトを消した途端、映画「蛍の墓」のラストシーンを思い出すほど、たくさんの蛍があたり一体で光っていた。座っていると私の胸元にとまった蛍までいて、夢のような光景だった。

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パトラスの海辺で・・・
2006-05-30 Tue 17:56
晴れ
今日は引越し先に取り付けるライト、ドアノブなどを見てまわった。やっぱりこれらもイタリアのものがギリシャには多い。よくインテリアの雑誌にも載っているおしゃれなイタリアのライトも、一応パトラスでも一通り揃っている。やっぱりすごく高いので買えるかどうかはともかくとして・・・。

今日はお店を見てまわるのに、歩き回って、さらに引越し先の掃除も初めてくたくた。ちょっとくつろぎに海辺へ出かけた。
夜にパトラスのヨットハーバーの右端にある、素朴なお店へ行った。ヨットハーバーの管理事務所が経営しているとか聞いている。ちょっと古い小屋みたいなのが建っているだけで、シンプルだけれど、ヨットや海を眺めて、ちょっとシーフードをつまんだりするのに、人気。昨日の日曜に通りかかったときはもう一杯の人だった。パトラス、ヨットハーバーにあるシーフードのお店。写真の奥の暗いところは海。

以前行ったときは、カラマラーキャ(いかのフライ)をウーゾを飲みながら食べた。今日は小エビのフライとコッツォムーレスという魚の小さいもののフライ、ホルタ(青菜をゆでたもの)、フェタとサラダなど。
暑かったので薄着で行ったら、海辺は風が吹いていて、涼しいのを通り越してちょっと寒いくらいだった。でも海の音を聞きながら食べるのは、やっぱり気持ちいい。 

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パトラス ヨーロッパ文化首都イベント(6月-9月プログラム)
2006-05-22 Mon 23:59
晴れ
今までも何度か紹介している、このパトラスの今年のイベントだけれど、ちょっと忙しくしている間に、さらにすごいブログラムがいくつか追加されていた!
その特にお薦めをここで紹介。

まず、一つ目は6月6日に、なんとあのイタリアの俳優ロベルト・ベニーニがパトラスへやってくる!
ダンテの「神曲」の一部を、詩的なモノローグというトスカーナの伝統手法で表現するパフォーマンス。これはパトラスで一番雰囲気のある遺跡、パトラスの古代劇場で行われる。

また世界でも有名な日本のダンスグループLeni-Bassoとダンスの演出家、アキコ・キタムラさんが、ギリシャで初めての舞台を披露するそうだ。これは6月10日、11日の二日間。現代ダンスと新しいマルチメディア技術を使用した現代的なダンスということ。

それからずいぶん前に検討されていた、とてもユニークな企画が実現するらしい。
6月21日に行われるハーバー・シンフォニー!!
これは何かというと、パトラス港に停泊している船が揃って、船の汽笛を使って音楽を奏でるというもの。これはもちろんチケットなどいらないし、その時パトラス港かその近辺にいれば聴く事ができるので、もし運良くチャンスがあれば!(時間はまだ不明です。)

また7月15日には、驚くことにかの有名なテノール歌手、ホセ・カララスのコンサートもある!これも古代劇場で行われる。

などと、既に決まっていたプログラムがさらにグレードUPしていて楽しみが倍増だ。


EUROPEIAN CAPITAL OF CULTURE-PATRAS 2006
チケット予約はこのサイト、もしくはギリシャ国内では電話800-100-5000でもできます。

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パトラスのヨーロッパ文化首都イベント追加情報
2006-04-29 Sat 22:44

復活祭のあと、さらに天気が崩れてしまったパトラス。でもギリシャでは、夏は全くといっていいほど雨が降らず乾燥が続くので、雨が降りつつ温かくて、身体を包むような湿気や、どよ〜んと暗い空が、日本を思い出させる懐かしい雰囲気。こういう日に、家でゆったり本を読んだりするのが大好きだったなあと思う。

実は昨日、パトラスで世界的に有名なソプラノ歌手、キリテ・カナワのコンサートがあった。今の文化首都イベントの一環である。最近病院へ行ったり、子どもの世話を手伝ったりで、忙しくしているうちに、すっかり忘れてしまった。行き損ねたことに今朝気が付いて、すごくショックだった。

新聞では、彼女は大のタバコ嫌いで、そばをタバコを吸う人が通るのはもちろん、喫煙者と近くに座るのも嫌だそう。のどを守るためという理由からということだけれど、普通以上にいろいろコンサートをするための条件を指示していたと書かれてあった。でも賢明な判断だ。ギリシャはイタリアなどと同じかそれ以上に、喫煙率が高くて、私もたばこの煙から遠ざかるのにいつも苦労している。

パトラスのヨーロッパ文化首都イベントは、最初のプログラム発表以降も新たにいろいろプログラムが追加されている。5月末には、私は個人的には好きではないけれど、とても有名なイタリアの歌手、エロス・ラマッツォッテイもコンサートを行う。私が楽しみにしているのは、夏に行われる、Anne-Sohpie Mutter というとても有名なドイツのバイオリニストのコンサートと、まだ私が聞く機会に恵まれていない、Ivo Pogorelichという独特の音楽解釈で有名なピアニストのコンサート。
とにかく今年のイベントは、パトラスに世界的に有名な芸術家がくるという、めったにない機会なのでとても嬉しい。

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パトラス子育て事情
2006-04-27 Thu 23:59
曇り
義兄の入院が続いていて、その子ども2人とも、2つの実家で預かりっぱなしになっている。特に長女は2歳半で年齢的にも一番落ち着きがない時期だし、性格もちょっと難しいので、預かっているおばあちゃんたちは疲れ気味。そこで今日はお義母さんのお兄さんが昼間預かってくれた。

夕方私もいとこたちと子どもを連れて、パトラスで一番雰囲気のいいヨットハーバーにある公園へ出かけた。ここは、ブランコやら、船の形をした滑り台やらいいろいろ子どもが楽しめるものがたくさんある上に、小さい野外劇場、カフェがたくさんあって、よくパトラスの人々がこれから夏に向けて散歩に行くスポット。
いとこの子も一緒に遊んだし、私の姪っ子はこんなに楽しんだ日はめったになかったのではないか、というくらいはしゃいでいた。

かわいそうなのが、両親とも夜遅くまで働いている。朝は8時半くらいからおばあちゃんに預けられ、夜は9時半か10時まで家に帰れない。ギリシャではイタリアと同じでお昼休みが入る。働いている人たちは家にお昼ご飯を食べに帰り、昼寝もできればしたりして、また夕方から仕事を始めるので、夜遅くなる仕事が多い。事務などの女性の仕事だけは、夕方4時までぶっつづけ(8時間お昼休みなしで働く)、という時間帯もある。これは子どものいる人が特に希望する時間帯。
アテネのような都会では事情が異なる。家に帰ってお昼ごはんを食べていたら、渋滞に巻き込まれてお昼休みがなくなってしまう。だから日本のように会社に食堂があったりして、短いお昼休みでストレートな時間帯という場合が多い。

パトラスの人々は、気軽に近所の子と遊ばせることがない。遊ばせるとしたら、親戚の子とか、すでに知っている人たちとのみ。日本のように公園で知り合って新しく友達になったりしない。だから普段うちの実家にいても、家に閉じこもっているか、散歩で買物にたまにいくぐらいで、2歳半の子はストレスがたまっているよう。「退屈でしょうがない。」というようなことを時々こぼす。私だって、小さい頃は近所の子供達といつも遊んで育ったから、それは退屈だろうなあと同情してしまう。

だんなさんのいとこの一人は、「ペドートポス」と呼ばれる、子どもを預かるカフェを経営している。一回5ユーロで、午前中一杯か午後一杯預かってもらえる。中には楽しく遊べるものがたくさんあって、ちゃんと子どものケア専門の資格を持った人が常駐しているので安心。ちょっと子どもを預かってもらって親が息抜できるので繁盛している。義兄たちも土日などに疲れていたり、用事が入っているときに利用している。

3歳になって、おむつが取れていれば、保育所に預けられるというので、夏からは保育所に行ければいいなあというのが、姪っ子を始めとしてみんなの望み。

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パトラスのMade in Japan
2006-04-19 Wed 23:59
曇り時々雨がぱらつく
自分の服の買物に行ったら、やっぱりパスハ(復活祭)前のショッピングの人込みが平日なのにすごくて、服も大分少なくなってきていた。土曜日に買おうかなあと迷っていたものなんて、もうどれも残っていない。ある店ではレジで待つ時間が長すぎて、怒り始めるお客さんもいた。
パトラスは服も靴も雑貨もイタリアからの輸入品が多い。船でイタリアへ行って買い付けてくる人がたくさんいると聞いている。やっぱりイタリアのものは遠くからショーウィンドーを見ても目立っていい物が多くて、ひかれてしまう。今日は先日から狙っていたイタリア製のサンダルが、サイズも合うものがあって買えたので大満足。

うちのだんなさんのいとこの家が予定より半年以上遅れたけれど、やっと完成して引越しが始まった。今日はカーテンを取り付けにきていて、手伝いにだんなさんが行ってきた。窓が大きい作りにしていて、前も後ろも窓がたくさんあるのでとても明るいし、大きなベランダもあって、理想的な家に仕上がっていてうらやましい。結婚10年目で、家具や電化製品も全部新しいものに買い換えた。家中にヤマハの音響システムを入れて、上の階の全寝室と下の階のキッチン、居間などが全部共通で音楽も聴ける(パトラスでもちゃんと私が電子ピアノを購入した、ヤマハの音響製品を扱っている店がある。)大きなベランダにも外に二つステレオをつけてあって、パーティにも万全。エアコンはシャープ。家中に取り付けてある。

ところで別に彼らが特別なわけではなく、日本製品はギリシャでは大人気。小さいパトラスなのに、多数ある電化製品のチェーン店以外にもソニーの正式代理店が2店舗あるくらい。車、バイクに関しては、代理店がパトラスだけでも全メーカー揃っている。他日本製で有名なのは、テレビ、ステレオもあるけれど、特にエアコン。なぜか売られていないか、もしくは欧州向けで製造されていないのが、洗濯機。アイロンもマイナーなものしか見たことがない。 そして電話機。電話機はパナソニックなどがあるにはあるけれど、日本のものとは似ても似つかない古そうな型。冷蔵庫も唯一日立の冷蔵庫が売られているけれど、とても高い。

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パトラスの夕日
2006-04-14 Fri 23:59
曇りのち晴れ
昨夜雨がたっぷり降ったせいか、今日は太陽が出てからも冷んやりした風が肌寒かった。

夕方義兄がザキントス島から戻ってきて、地震が心配でこの数日よく眠れなかったと言う話をする。13日の夜に続けて2度揺れた後は、ホテル滞在客の半分がホテルから出て、広場に車を駐車して車で寝たんだとか。でも深刻というより、広場に集まった人たちは音楽をがんがんかけて、飲んだりしてパーティのように騒いだらしい・・・

その義兄がご飯を食べていたレストランにだんなさんと合流した。そのお店はパトラスの魚市場に唯一ある有名な店で、新鮮な魚が食べられる。魚介類を食べに行くにはイチオシのとてもおいしいレストラン。壁にはギリシャの有名人が来た写真などが飾ってあって、小さくて古〜い雰囲気を保っていた。それが今度初めてすぐ隣に3倍くらい大きい、おしゃれなお店を建てて、先日オープンしたばかり!シオスカラのレストラン、内装新しくなってからは今日始めていったのだけれど、中も広いし、雰囲気もいいし、外の席は全部海を見渡せて、夕日が最高にきれいだった。シオスカラのレストラン、外の席
パトラスのシンボルの灯台のすぐそばで、駐車場もたくさんあるし、子ども用の公園もある場所だから、これから夏にかけてものすごく混みそう。
シオスカラのレストランから夕日

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ザキントス島の地震
2006-04-13 Thu 23:59
曇り時々晴れ、夜から雨
パトラスに近いザキントス島の地震は、今回住民の不安を誘っている。
このイオニア諸島は地震が元々多いので、余計心配が続いている。しかも今回の地震は、なんかはっきりと、これが地震でこれが余震というのが区別がつかない。

まず4月3日に4.8リヒター、4月5日に5.7リヒター、4月11日の夜中3時に5.7、そして20時半頃5.9、さらに昨日5.8と5.4の地震がたった4分の間隔でたて続けにあった。私は気づかなかったけれど、パトラスも揺れた。

地震学者によって意見が違って、もうこれ以上強いものはこないだろう、という人と昔ケファロニア島では7.2リヒターの地震もあったので、もう大丈夫とはいえないという人がいる。昨日の地震の後では家に亀裂が入ったり、壁の一部がはがれたり、家に住めなくなってしまった人も出た。港でも被害があったらしく、丁度また仕事でフェリーで向かってい義兄は、しばらく船が入港できなかったと電話で言っていた。

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レオナルド・ダ・ヴィンチ
2006-04-05 Wed 22:27
晴れ
今月2日に終わってしまった、パトラスのレオナルド・ダ・ヴィンチ展。私は2月に行ってきたのだけれど、さすが、今年のヨーロッパ文化首都に決まったおかげで、大きな展覧会だった。なにしろ、普段のパトラスといえば、6月から7月にかけて催されるフェスティバル( 今年は文化首都イベントと合体しています。演劇も数多し。クラシック音楽も良いものが。http://www.patras2006.gr )以外何もイベントがない。考古学博物館も小さくて、大きな展覧会をする場所もなかったので今回は古い工場を改装して会場が作られた。

というわけで、現在うちの近くに建築中の巨大な博物館がある。これは、その今年のヨーロッパ文化首都というイベントのためにヨーロッパ共同体からお金が出て建てているのだけれど、これは、本当は最低でも4月に工事完了し、その数ヵ月後には現在の考古学博物館の美術品も設置されて開館予定だった。 ところがパトラスの新聞が辛口で非難していた内容によれば、工事は8月ごろまで終わらない。さすがギリシャである。展示品の引越し、設置で、開館は12月までずれこむとのこと!だから、ヨーロッパ文化首都が終わる頃に、やっと開館するのだ。しかも、おそらく開館すれば素晴らしいだろうと思わせる(というのもまだ外壁が終わっていないので、形しかわからない。) 現代建築で、とにかく大きい。私の不安は、はたして維持していけるのだろうかという一点。



ところで、ここの所ギリシャでもベストセラーのダン・ブラウン著「ダ・ヴィンチ・コード」のおかげでレオナルド・ブーム!私もギリシャ語でなんとか読破。絵画の解釈においては、いくつか同意できない部分があるけれど、とても面白いストーリー。ルーブル美術館も目に焼きつくくらい覚えているし、出てくる絵画はどれも新鮮に記憶しているので、まるで映画のように景色を想像できて楽しかった。そうでない方にも、もうすぐ映画が公開されるから、楽しめるはず。

今年1月初旬までは、イタリアのアンコーナでレオナルドの絵画の展覧会( 今日チェックしたところ、サイトはまだ消されていないので、今の所まだネット上で絵とイタリア語の解説が見れます。http://www.leonardoculturamarche.com )があり、どうしても行きたかった。そこでは、「岩窟のマドンナ」の(ルーブル美術館、ロンドンのナショナル・ギャラリーと並ぶ)3枚目(3枚のうち、順序として2作目なのか3作目なのかは不明)のバージョンが来ていた。それから、「マリア・マグダレーナ」。どちらもレオナルドが弟子と描いたということで、素晴らしいのに、どちらもスイスの個人所蔵品なので知られていない作品。見たことがない上に、次いつ見れるかわからないということだから、絶対行きたかった。それなのに新しい滞在許可証のできるのが1ヶ月も長引いて、ギリシャから出国できず断念。あれは本当に悔しかった。



パトラスでの展覧会は、画家としてのレオナルドではなく、科学者としてのレオナルドを見るもの。工学的な知識がないと、最初の半分は残念ながらあまりわからない。ラテン語もレオナルドは鏡文字で書いているから、単語を拾うのがやっと。あれは横に翻訳をつけて欲しかった。壁には手記から抜粋コピーした手記とそれに関する設計図などのデッサン。その近くにいくつかそれを実現した木製の模型がおいてあって興味深い。

印象的なのは、本物のレオナルドの手記! 何冊かガラスケースの中で展示されていたけれど、どれも手のひらの中で握り締められるくらい小さい。その中に、びっしりと小さい文字(全て鏡文字なので逆さまに)で書き込みがされ、設計から解剖にいたるまでデッサンが添えてある。今まで本の中で見たことのあるものが、こんなに小さいノートに書き込まれていたとは想像していなかった。絶えず身につけていつでも思いついたときに書き込んでいたに違いない。

人間が飛べると思われていなかった時代に飛べるものを設計したり、戦争の為のより効率の良い(つまり残酷な…)武器を開発したり、レオナルドの研究に分野の壁はない。解剖は、有名な胎児のデッサンもあったけれど、さすがに妊婦さんの死体は得るチャンスがなくて動物で解剖したらしい。あぁ良かった・・・

水の動きに注目して、水流を何枚も何枚もデッサンしていたのも面白い。そういえばレオナルドの描く人物像は巻き毛が多いのだけれど、それも髪の毛の巻き毛の形に注目していたからで、凝った編み方をしてある巻き毛の女性の髪の毛を後ろからもデッサンしたものが有名。

最後に展示してあった大きな橋の模型は、実現することのなかったレオナルドの設計。トルコのスルタンに発注を受けて設計したら、こんな大きな橋がかけられるとは信じてもらえず、お金がかかるのに橋が落ちたら困るとなって、作ってもらえなかったとのこと。ところが、現代の建築工学の知識で検証すると、実現できる設計なんだそう。
1452年にフィレンツェ近くのヴィンチ村(ちゃんと今でもあります!)で生まれたレオナルドは1519年に67歳で亡くなった。没後約500年経った今でも、人々の興味をひいて止まない。


☆パトラスで行き損ねた方は、アテネにて5月8日まで、科学、技術だけでなく美術の分野も含んだレオナルドの展覧会があります。場所:Megaro Mousikis Athinon 開館時間10時〜18時 チケットは6ユーロ(学生3ユーロ)です。オリジナルの手記やデッサンも展示されているということなので、ぜひ。


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パトラス道路事情
2006-03-24 Fri 23:59
晴れ 春を感じる暖かい日差し
日本の免許証が切れてしまって、国際免許証も更新できないので、いつか帰国するまで車を運転できない。家からパトラスの中心地(お店の集まっている部分)にいくのに、歩くと30分くらいのキョリを70セントから75セントに値上がりしたばっかりのバスで出かけた。パトラスはアテネのように、バスが新しくなっていなくて、「次降ります」ボタンがない、ものすごく古そうなバスまでまだ活躍中。新しいバスはドイツからの輸入物が多くて、広告や表示もドイツ語のままだったりする。(次止まりますの表示までドイツ語で!)古いバスだと、車椅子の人は困るだろうし、うちのお義母さんも含めて、お年寄りには乗り降りがきつい。

ギリシャはタクシーも市バスも、市や会社が車を所有しているのではなくて、運転手個人の所有か、所有者が貸している。タクシーは、タクシーをする権利も売り買いされている。権利がとても高いので、半々で誰かと分けて所有している人もいる。ギリシャはイタリアのようにタクシーが観光客向けなのではなくて、生活の一部。京都のように、大量のタクシーが走っていて、手を上げて止める。

日本との違いは、(本当は禁止されているけれど)席がある限り、同方向なら、途中で何人でも乗せていくこと!だから、もう乗客のいるタクシーはどうどうと止めていい。窓越しに、行き先を言って、運転手が乗っていいよと言ってくれたらOK。ただ、メーターは最初に乗った人のものだから、途中の人は正確な料金がわからない。でもパトラスは田舎だから、大体キョリでいくらか分かっているし、ごまかす人はまずいない。

今年パトラスがヨーロッパの文化首都にあたっているおかげで、昨年暮れから急に歩道整備が始まった。ギリシャは歩道がガタガタ!各家ごとに、好きなように家の前の歩道にタイルを張ったり、セメントをのせたりしていて、高さが揃っていない。

整備が進んだ今、街の中心部のほとんどは、あの、目の見えない人用のタイルと、車椅子用に歩道の角はゆるやかな坂になっている、日本人には見慣れたふつう(!!!)の歩道になりつつある。車道の方は穴ぼこもそのまま。2004年のオリンピックの時だけ、目も覚めるような白線が入って、ああそういえばそれまで白線を見たことがなかったなと、初めて気づいた位。でも、それも消えてしまってそれっきり・・・



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